中央研究所

土木、環境、社会科学分野など、日本工営のコア技術の研究開発を担っている中央研究所。ここで得られた研究成果は、国内・海外の各種プロジェクトに役立てられています。

世界に通用する「技術開発力の向上」を支える「ハブ機能」

たえまない技術開発力の向上は、当社の基本方針の一つです。高度化・複雑化し続ける国内・海外のお客さまのニーズに、的確にお応えできる技術サービスを提供するには、幅広い見識に裏付けされた技術開発力がなにより大切です。
中央研究所では、コンサルティング・エンジニアとしての技術開発力の向上を実現するため、将来を見すえた基礎研究や実務に直結する応用研究を通じて、また異なる事業部門やID&Eグループ各社との連携作業の中で、全社的な技術・人財のハブ機能を担っています。
当社には、本人の希望により中央研究所に一定期間在籍できる仕組み(MSP制度)があり、技術開発力や人間力・総合力をアップさせた人財は、再び現業部署に戻り、「国づくり」に貢献できるコンサルティング・エンジニアのプロフェッショナルへとステップアップしていくことができます。

「総合力」で技術イノベーションを創造する組織環境

コンサルティング・エンジニアには、いくつもの専門技術をすり合わせる総合力が求められます。このため中央研究所では、土木(水・土・構造・耐震)・環境(化学・自然)・社会経済分野の研究グループが、総合技術開発部という一つの部署で運営されています。
様々な分野の専門技術者が、フラットな組織で知恵を出し合うことで総合力が発揮され、技術イノベーションを創造しやすい環境を作り出しています。

「数値解析技術」と「実験技術」を融合した施設環境

コンピュータを用いた数値解析技術は、様々なコンサルティング業務に不可欠ですが、数値解析モデルの適用に当たっては、そのモデルの確かさを検証しなければなりません。
中央研究所には、水理実験・土質試験・環境試験のための施設が備えられています。数値解析の入力物性値や出力された現象を、各種実験によって物理的に検証することで、成果品の高い品質を維持しています。国や大学の研究機関に引けをとらない民間コンサルタントとしては最大級の研究施設環境がここにはあります。

中央研究所の研究グループ

中央研究所では4つのセンターを組織し、幅広い分野について研究開発を進めています。

先端研究センター

気候変動研究室 気候変動による極端気象現象の変化の評価、それに起因する水資源リスクや浸水リスクに関する評価技術を軸に地球規模の社会課題解決に向けた最先端の研究開発を行っています。併せて、環境DNA技術の活用についての研究も実施しています。
AI研究室 洪水予測でのAI活用の先駆者として社会実装を先導し、他の様々な分野においても画像解析や独自技術との組合せにより、新しいサービスを創出する応用研究を進めています。
レジリエンス研究室 "レジリエンス"の定量評価手法を構築し、下水道、道路・交通、電力システム、鉄道等の様々な分野で性能照査指標として見える化するための研究を進めています。
防災・IoT研究室 土砂移動モニタリングや火山分野等において、各種特化技術を活かしたサービスを展開し、XR、ドローン、ブロックチェーン、ロボット等の先端技術に関する応用研究を進めています。
交通・ビッグデータ研究室 交通・都市問題を解決すべく、ビッグデータを活用して人や車の動きを把握し、政策・施策効果の定量評価・最適行動の提示等のスマート技術に関する研究開発を進めています。

技術開発センター

水理水質グループ 河川や湖沼、閉鎖性水域を対象として、水環境改善や河道改修・維持管理に向けた流れ・水質・河床変動の数値解析と評価を行っています。自社開発した平面二次元・三次元数値解析モデルは国内外の多くの現場で適用しており、現場条件に合わせた様々なカスタマイズが可能です。
防災砂防グループ 地すべりや斜面崩壊の数値解析手法や土石流・流木の水理模型実験およびモニタリング手法などに関する技術開発を行い、土砂災害の被害予測や対策工の計画・設計、事業評価等に適用しています。
維持管理グループ 道路橋梁・トンネルや上下水道などのインフラ施設における維持管理上の様々な課題に対して、AIやドローン、3DモデルなどのICT技術、構造解析、アセットマネジメント等の最新技術を活用し、最適なソリューションを開発提供しています。
環境地質グループ 現地調査やモデル計算により環境因子の変化と生物応答の特性を捉え、生物・生態系の定量評価を行います。グリーンインフラ評価や計画、リモートセンシングなどの研究にも対応しながら「自然をまもる」だけでなく「自然のもつ力を活かす」ことを目指し、現代社会を取り巻く様々な地域課題の解決に取組んでいます。
統合情報グループ AI(人工知能)を用いたダム流入量・河川水位予測のリアルタイム予測システムの構築など、AIやクラウドといった新技術・新手法の現場適用、情報プラットフォームの構築に取り組んでいます。

試験・実験センター

環境科学グループ 環境計量証明事業所として水質・土壌分析を行い、水質監視、土壌・地下水汚染調査、地下水流動調査など、さまざまな環境解析・評価を行っています。また、海水面上昇と地下水への影響、CO2地下貯留など、地球温暖化に係わる研究を進めています。
環境水理グループ NK-hydro2D・3Dなどの二・三次元数値解析モデルを開発し、河川の流れや河床変動、橋脚や護岸の洗掘、ダム湖の堆砂・排砂、 閉鎖性水域の水質予測など、水環境、流砂、河川計画・管理に係わる水理解析と評価を行っています。
自然環境グループ 里山保全活動、稀少種の保護・増殖、ビオトープの整備を通して、生き物や生態系など、自然環境の保全に係わる技術を提案、実践しています。また、現地調査やモデル計算により環境因子の変化と生物応答の特性を捉え、生物・生態系の定量評価を行います。

CIM推進センター

CIM推進グループ BIM/CIMに関する国内外の技術動向調査、自動設計ツール等の研究開発、3次元モデルの作成、活用に関する教育研修、実務支援等を通じて、BIM/CIMの社内推進を実施しています。
PM推進グループ PM(プロジェクトマネジメント)サービスのプロセス(体制、手順、成果)、プロジェクト情報のマネジメント、調達管理のあり方に関する企画、検討、教育研修など通じて、PMサービスの社内推進を実施しています。
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