農業・農村開発

日本工営は、数多くの開発途上国が抱えている貧困の軽減、食料事情の改善、農業振興などの農業・農村に関わる諸課題を解決するために、総合的なコンサルティングサービスを提供しています。
当社は、各国の自立を重視しています。そこで、計画策定やモデル事業の実施に住民の参画を促し、ワークショップを通じて農産物の生産指導、水管理、出荷、販売などに関する技術移転に力を入れ、地域での持続・自立の実現を目指しています。
日本のODA事業として行われているインドネシアでのSSIMP(Small Scale Irrigation Management Project:小規模灌漑管理事業)、フィリピンでのARISP(Agrarian Reform Infrastructure Support Project:農地改革インフラ支援事業)においては、SRI(System of Rice Intensification)と呼ばれる水や肥料の投入を抑えつつ稲の収量を増加させる技術を活用し、農民参加型アプローチにより灌漑農業の経験のない地区での農業開発、案件準備段階から施設完成後までの一貫した営農指導サービス、灌漑開発を担う地方政府の人財や技術者の能力向上などに努めています。

農業・農村開発の主な事業実績

農業部門強化事業

モデル農家
プロジェクト対象地域
国名 パラグアイ
発注者 相手国政府
プロジェクト名 農業部門強化事業
発注者名・資金源 農牧省・円借款
実施期間 2006-2010
プロジェクト内容と裨益効果

パラグアイの最大の経済基盤である農業部門を支える31万の農業経営体のうち、所有土地面積が20ha以下の小規模経営体は約80%(25万)を占めてます。それらの多くは伝統的な農業技術に頼っており、生産性が低いことに加え、病害虫の被害や綿花を中心とした主要作物の市場価格下落に悩まされてきました。

本プロジェクトでは、小規模農家の生産性向上のため、モデル農家を中心に生産作物の多様化、病害虫駆除等の農業技術移転をに実施しました。また、収穫物をスムーズに市場に運搬するための農道整備、生活環境向上のための給水施設の整備を行いました。

本プロジェクトを経て、モデル農家および周辺農家の生産性向上や生産物の多様化は大幅に改善され、道路整備により農産物の流通のみならず、病院や学校など公共サービスへのアクセスも向上し、生活水準が上がりました。また、給水施設整備により、受益者のほとんどの世帯で衛生状態が改善しています。

諸元
  • モデル農家戸数:166戸
  • 道路整備:総延長407km
  • 給水施設整備:166箇所
日本工営の業務 施工監理・生産性向上や病害虫駆除に係る農業技術移転

一村一品運動を通じた地場産業振興プロジェクト

左上:カシュナッツを屋外のかまどで丁寧に炒る様子
右上:天日で水分を蒸発させてできる真っ白な塩の結晶
左下:高品質の牛乳からヨーグルトを生産
右下:丁寧に選別した粒ぞろいのピーナッツを丁寧に煎りセネガル食事には欠かせないピーナッツペーストを生産
国名 セネガル
発注者 JICA
プロジェクト名 一村一品運動を通じた地場産業振興プロジェクト
発注者名・資金源 国際協力機構(JICA)
実施期間 2011-2014
プロジェクト内容と裨益効果

セネガルは人口の半数が貧困の状態にあり(2005年時点)、特に農村部において農業以外の雇用機会を拡大させるため、地場産業振興が求められていました。

本プロジェクトは、地域の特産品に付加価値を与えることによって、農村地域に住む生産者の収入向上を達成するための「一村一品」モデル作りを目指しています。

セネガル初の試みとして、中部のカオラック州と西部のファティック州を対象地域として実施しており、今後全国展開されることが期待されています。また、一村一品製品の販売ルートのひとつとして、「ブティックOVOP(一村一品ショップ)」が、2012年6月に首都ダカールにオープンしました。日本の大手健康食品メーカーやNGO等団体も、フェアトレード推進の観点から一村一品製品を取り扱っています。

諸元

本プロジェクトで扱っている産品の詳細は、下記サイトで確認できます
http://ovop.sn/products/OVOPproducts_jp.html

主な産品:カシュナッツ・なつめ革・オーガニックビサップ・シロップ・マングローブ蜂蜜・貝の水煮・魚の干物・ヨーグルト・ピーナッツペースト・ピーナッツオイル・塩・クスクス・金属加工・ 織物・石鹸

日本工営の業務 地元の資源や農作物を活用した生産者グループに対する、生産性向上や付加価値産品開発のための技術協力

小規模灌漑管理プロジェクト(SSIMP/DISIMP)

バトゥブランダム
節水稲作技術(SRI)を使用した場合(左)・不使用の場合(右)の比較
国名 インドネシア
発注者 相手国政府
プロジェクト名 小規模灌漑管理プロジェクト(SSIMP/DISIMP)
発注者名・資金源 居住地域インフラ省水資源総局・円借款
実施期間 1998-2011
プロジェクト内容と裨益効果

インドネシアの特に開発が遅れている東部8州を対象に農業生産性向上、貧困削減を目的とし、下記を代表とする複数のサブ・プロジェクトを実施しました。

  1. 1.各州に散在する中小規模灌漑施設の改修や新たな建設
  2. 2.灌漑用水の利用効率を高めるための水利用組合や地方自治体灌漑局の能力強化
  3. 3.節水稲作技術(SRI:System of Rice Intensification)の導入

プロジェクトへの農民参加を通じ、農民自身による灌漑施設の管理・運営体制も構築しました。

本プロジェクトによる灌漑面積は、204,000ヘクタール(東京都の面積とほぼ同じ)におよびます。灌漑施設は農業用水だけでなく水道用水供給にも使われており30万人に被益しました。

SRIの導入により、いくつかの実施地区では収穫量が80%以上増加し、灌漑用水の使用量、生産費がそれぞれ約40%、約25%減少したという結果も出ています。

諸元
  • 灌漑面積:204,000ヘクタール(東京都の面積とほぼ同じ)
  • ダム建設・改修:16ヶ所
  • 取水堰:33ヶ所
  • 井戸: 1,000ヶ所
日本工営の業務 調査・施工監理・水資源管理/営農指導・政府/自治体職員への技術移転
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