交通運輸空港・港湾

空港や港湾は国際社会への窓口として国の経済発展、産業・地域経済の活性化・地域振興・国民生活の質の向上に寄与し、国際交流や産業の国際競争力強化のための基盤であるという重要な役割を担っています。
空港・港湾の整備が配置的側面から見れば既成し、今後は拠点空港・港湾の整備推進や機能の高度化という質的向上や耐震・防災保安の観点からの安心・安全の確保を図りつつ、国際競争力の強化・地域の活力向上と地域振興を推進することが必要となっています。さらに環境負荷の軽減・周辺住民・地域との共生も重要となっています。
空港・港湾分野は計画から調査・設計までの「整備」に係るサービスから既存ストックの有効活用を基本とした施設の更新や高品質化、利用者便益の増進、安心・安全の確保という「機能の高度化」、さらには運営の効率化検討、維持管理計画策定等の「管理の効率化」に係るサービスまでを行っています。国際社会への貢献、地域の活性化、産業の発展に果たす空港・港湾の役割は大きく、果たすべきこれらの役割を担うことから情報、防災、環境、維持管理とさまざまな分野との連携により未来の空港・港湾づくりを進めています。

主な技術サービス

空港土木施設の計画・調査・設計

空港機能に必要な滑走路、誘導路、エプロン等をはじめとする土木施設の施設計画、調査、設計を行います。

空港舗装のPMS

滑走路等の空港基本施設の舗装は、常に一定レベル以上の供用性、運航安全性を保つため、継続的に舗装点検や維持管理工事が実施することが不可欠です。近年、空港分野では、施設供用から年数が経過し、維持補修費が増大する傾向となり、より合理的(効果的、経済的)な空港舗装の管理が求められています。
当社では中部国際空港において舗装の維持管理支援ツールとして、舗装モニタリングシステム(CAPMS)を開発しています。本システムの概要を以下に示します。

  • 日常点検、巡回点検、定期点検データを一元管理
  • 供用性指標毎にモジュールを設定
  • 供用性の実態を視覚的に表示

さらに本システムに蓄積されたデータを用いて供用性予測機能を付加させ、中・長期的な補修計画によりライフサイクルコストの低減を図るため予防保全の見地に立ったPMS(Pavement Management System)への発展を図ることも可能となります。さらには、舗装に限らず空港施設の管理システムの開発も視野に入れ検討を進めています。

空港土木施設の耐震性評価

地震により空港が被災した場合、空港には、発災後3日間以内に緊急物資・人員輸送、3日程度で暫定旅客輸送を再開することが求められています。そのためには、まず、既存施設の耐震性能を適切に評価する必要があります。特に滑走路、エプロン等の空港基本施設に求められる耐震性能は、近年の性能規定型の耐震設計への流れを踏まえ、残留変形や残留勾配による評価が求められており、その結果を用いて空港機能の確保を目標とした合理的(確実性、経済性)な対策を行う必要があります。性能規定型耐震性評価の手順は次に示す通りであり、必要に応じて対策工の検討・設計を実施しています。

  • 地震後の当該空港に求められる機能に応じた耐震性評価対象施設の選定と耐震評価基準の決定
  • 土質試験、構造物調査
  • 評価項目に応じた耐震診断手法による耐震性評価

なお、地震時の空港機能の評価では、圏域社会での空港の位置づけや周辺施設・付帯設備等の耐震診断結果を勘案し、総合的な評価を行っています。

臨海部防災拠点の整備に係る検討

四方を海に囲まれたわが国の都市は、港を中心に発展しながら形成されてきました。また臨海部は、広大な空間を確保しやすく、船舶により大量に物資を輸送することができる特性を有しているため、防災拠点の立地に適しています。防災拠点は、発災時には、被災地の人命救助や応急復旧の拠点となり、平常時には、港湾緑地や貨物の輸送拠点となる施設です。そのため、大規模地震に伴う被害状況を踏まえ、適地選定や導入すべき機能・施設等を検討するとともに、平常時利用との整合性を踏まえた施設配置や運用計画を策定する必要があり、以下のコンサルティングサービスを提供します。

  • 防災拠点の適地選定
  • 防災拠点への導入機能・施設
  • 発災時利用(防災拠点)の施設配置
  • 平常時利用(港湾緑地等)の施設配置
  • 防災拠点(港湾施設)の被害想定と耐震性能評価
  • 防災拠点の最適な運用

港湾物流調査

製造業の国際水平分業化やサプライチェーンマネジメントの進展に伴い、国境を越えたモノの動きが活発化しています。また、少子高齢化に伴い、市場が縮小してきているわが国においては、東アジアや欧州を新たな市場と捉え、国際競争力を強化することが喫緊の課題となっています。そこで、国際物流や国際競争力を強化するために根幹となるのが港湾物流であるといえます。
港湾物流機能を強化するためには、現状や将来のモノの動きを的確に把握・予測し、ボトルネックとなっている課題を把握するとともに、それに対する対応策(施設整備、陸上輸送との連結強化や新たな仕組みの導入)を講じていく必要があり、以下の技術サービスを提供します。

  • 港湾物流の流動状況の把握・分析
  • 港湾貨物の利用動向検討
  • コンテナターミナル等の活用促進方策
  • 既存施設の再編方策
  • 複合一貫輸送の導入方法

積雪寒冷地空港高質化

積雪寒冷地に立地する空港は、冬季における低温・降雪・吹雪、更に融雪水処理等に伴い空港の運用はもとより空港施設の管理からも種々の課題・問題点を抱えています。これら課題・問題点の解決または緩和を図るための対応策を選定し、その有効性および実現性の評価により、積雪寒冷地空港の土木施設整備に関する基準化ならびに高質化を推進しています。

  • 雪氷路面対策として誘導路全面グルービングの設置・基準化
  • 雪氷路面対策として誘導路縦横断勾配の緩和設定
  • 融雪排水処理対策として誘導路ショルダー内に集水桝設置
  • バリアフリー対策としてオープンスポットエプロン歩行区間にロードヒーティング設置
  • 雪氷路面対策として高規格舗装材料を空港施設に適用予定
  • 除雪後の雪処理対策としてエプロンに融雪溝設置予定
  • 視認性低下対策として場周柵位置に防雪柵設置予定

港湾土木施設の計画・調査・設計

全国各地で大規模地震の発生が切迫するなか、港湾施設では、耐震強化岸壁の整備、海岸堤防・護岸の耐震化が推進されています。また、港湾・海岸施設は、整備のピークから30年以上経過し、老朽化が急速に進み、設計上の耐用年数を迎えるものが急増しており、これらの既存施設の活用が望まれています。
このような中で、港湾・海岸施設に関しては、以下のような調査、設計を行い、安全・安心社会の確立、既存施設の有効利用を図っています。

  • 性能規定型照査に基づく港湾・海岸施設の設計
  • 2次元有効応力法地震応答解析による変形量照査
  • 既存施設の耐震性照査・施設の有効利用方策検討
  • LCC(ライフサイクルコスト)を考慮した施設設計

関連資料・技術資料

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