鉄道 鉄道

経済の発展と共に人口の急増が続く発展途上国では、都市部の交通渋滞に起因する大気汚染や、都市部と地方部の地域間格差など解決すべき社会問題が多数あります。当社はこれら社会問題を解決するソリューションの一つとして、少ないエネルギーで大量輸送が可能な鉄道事業のコンサルティングサービスに取り組んでいます。当社のサービスは、渋滞解消の切り札となるMass Rapid Transit (MRT) などの都市内の鉄道、都市間をスムーズに結ぶことにより経済の活性化を目的とした貨物・旅客鉄道など多様な鉄道事業を対象にしており、サービスメニューも調査、計画、設計、入札支援、施工監理の建設支援や、鉄道の運営に直接的に携わる運転士などの人材育成支援や組織能力向上支援、線路や車両のメンテナンス支援、駅前開発など多岐にわたっています。

主な技術サービス

発展著しい途上国や新興国の大都市においては、都市鉄道の整備が都市の発展に追い付かず激しい渋滞が発生し、環境面や経済面で大きな問題となっています。当社では、発展途上国における総合的な交通計画の立案、都市鉄道の線形計画や都市のニーズや地形条件などに応じた輸送モードの検討などを行うことにより都市の発展をサポートします。都市というキャンバスに実物大の鉄道を描いていくことが醍醐味です。
途上国や新興国では国家の発展に伴い都市間の輸送需要も増大しています。高速鉄道の計画や貨物鉄道の計画も弊社では手掛けております。また戦災の被害を受けた国やその周辺国の鉄道の支援についても取り組んでいます。
さらにデジタル技術も取り入れ、例えば交通ビッグデータを活用した鉄道計画立案や評価といった新領域にも積極的にチャレンジしています。

発展途上国における鉄道施設(駅、トンネル、軌道、車両基地等)の設計、入札支援、施工監理業務を行っています。現地の状況や制約を調査し必要な検討を行った上で、基本設計、詳細設計を行います。また、入札支援では、入札図書の作成や応札書類の評価を行い、公正かつ透明な入札プロセスを確保します。さらに、施工監理の段階では、工事の進捗状況や品質を監理し、計画通りに施工されるように管理します。鉄道事業に必要な技術分野は非常に多岐にわたり、多くの専門家でチームを構成します。専門知識と経験をもとに各分野、各事業ステージで総合的なプロジェクトマネジメントに取り組んでいます。

鉄道は、車両、電力、架線、信号、通信、駅務施設(自動改札)、プラットホームドア(柵)など多種多様なサブシステムから構成される1つの大きなシステムです。この巨大なシステムを作り上げるために、対象国・都市の実情に合わせて適切な組み合わせで提案し、設計、施工の段階で各サブシステムや土木・建築施設と協調しながら、インテグレーションを行うサービスを提供します。
対象国や都市にとっては、初めて導入される新技術・新施設も存在します。計画・設計段階で提案する新技術・新施設が鉄道運営に最適であるか、乗客にとって安全・安心を与えられるものであるかを技術的観点や他路線への導入状況を踏まえて説明し、施工、トレーニング、運行、メンテナンスを通じて実践的に証明していくことも提供するサービスの一環です。異なる技術分野、異なるサブシステムを統合して鉄道という1つのシステムにまとめ上げていくのが鉄道システム分野の醍醐味です。

都市鉄道では、鉄道輸送サービス向上のため、相互乗り入れ計画や既存鉄道施設の大規模改築が行われています。鉄道地下構造物は、新設・既設構造物での一体構造、新設構造に伴う地盤改良、多質点系構造モデル等の特殊条件が加わり、複雑な構造モデルになります。耐震設計においては、構造物間のロッキングや新設・既設構造物の相互作用の影響等を考慮した適正な構造モデルの提案が求められます。
鉄道設計室では、複雑な地下構造モデルの耐震設計において、土の変形特性をGHE-Sモデルとした動的2次元FEM解析を実施し、静的非線形解析による応答変位法と比較検証することによって、構造モデルの妥当性、最適設計手法、工事中に想定される課題事項等を提案します。

地下構造物の動的2次元FEM解析によるせん断ひずみコンター図

主な事業実績

国名 ベトナム
発注者 相手国政府
プロジェクト名 ホーチミン市都市鉄道建設プロジェクト(ベンタイン~スオイティエン間<1号線>)
実施期間 2008-2024
プロジェクト内容 ベトナム最大の都市ホーチミン市の人口は710万人(2010年)に達し、人口の増加・経済成長により、二輪車・四輪車が増加しており渋滞・交通安全の低下・大気汚染等の問題が生じています。
本プロジェクトでは、市中心部のベンタインから、市東北部に位置するスオイティエンまで、総延長19.7kmのベトナム初の本格的な都市鉄道(地下区間および高架区間)を建設します。
また、時間の正確性、大量輸送、高い安全性に強みをもち、軽い車体による省エネルギー、安価なメンテナンスコスト等を特徴とする日本の鉄道技術およびノウハウを活用することとなっています。
日本工営の業務 設計・施工監理
国名 インド
発注者 相手国政府
プロジェクト名 インド国貨物鉄道専用線、DFC(Dedicated Freight Corridor)西回廊プロジェクト
実施期間 2006~2021
プロジェクト内容 インドでは、経済成長と共に貨物輸送量が毎年伸びている一方、貨物鉄道の輸送能力は限界に近づいています。特に首都デリー、ムンバイ、コルカタ、チェンナイの主要都市を結ぶ路線は、既存の貨物輸送全体の6割以上を占めており、今後も輸送量の増加が見込まれています。
本プロジェクトはデリー~ムンバイ間で2段積みの海上コンテナを輸送する貨物専用鉄道として整備されました。その距離は1500kmに及び、日本政府が単一プロジェクトへ円借款供与した額が最大級となったことから、日印両政府の旗艦プロジェクトとして高い関心が寄せられています。また、世界最高水準の規格で整備されたこの鉄道は安全で効率の良い列車運行システムを実現しています。
2021年1月7日にレワリ(ハリヤナ州)~マダル(ラジャスタン州)間の 306kmが部分開業をしており、今後全線開業する予定です。
日本工営の業務 調査、計画、設計、入札支援、施工監理
写真は日本工営プレスリリースより引用
写真は日本工営プレスリリースより引用
国名 バングラデシュ
発注者 相手国政府
プロジェクト名 ダッカ都市鉄道(MRT)6号線プロジェクト(Uttara North~Motijheel)
実施期間 2012~2023
プロジェクト内容 バングラデシュの首都、ダッカでは、急速な経済発展に伴う人口増加、交通需要の増大、交通渋滞・大気汚染等が大きな社会問題となっています。
本プロジェクトは、これら社会問題を解決するための最優先整備路線かつ、バングラデシュ初の本格的な都市鉄道として 、2014 年から整備が開始され、2022 年 12 月 28 日に部分開業しました。部分開業した区間は6号線、全 20km、16 駅のうち Uttara North 駅から Agargaon 駅の約 11km、9駅 の区間で、全線開業は2023年末を予定しています。これにより車移動での所要時間が 2 時間弱かかる区間を約35 分で移動可能になります。
人々の利便性だけでなく、日本の技術である「サンドコンパクションパイル工法」や、停電時でも列車の次駅走行を可能とする「回生電力貯蔵システム」などの最新技術を採用することにより、バングラデシュにおける技術の発展にも寄与しました。
日本工営の業務 基本計画、設計、入札支援、施工監理、運営
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