中小企業のSDGsの取り組みや事業機会を可視化する診断システム『KIBOH2030™』 企業の持続可能性を高め、SDGsに資するビジネスを促進

NEEDS

日本の浮沈の鍵を握るのは、99.7%の中小企業だから

国連は、2030年にSDGsにおける17の目標を達成すると宣言し、各国がその達成を目指しています。日本でも、理解が大きく進み、行動に移す企業が増え始めてきました。ただ、その動きの多くは、企業体力を有する大企業によるもの。中小企業への意識や行動の浸透という観点では、まだまだという現実があります。
企業数のデータを見ると、日本の中小企業比率は99.7%。中小企業全体では、約3,200万人の人が雇用されています。この数は日本の労働人口の約7割。SDGsの目標を達成するためには、中小企業のアクションが必要不可欠なものとなっています。(注1)
実際に中小企業経営者の声を聞いてみると、いくつもの悩みが見えてきました。代表的なものでは、そもそもSDGsとは何なのか、何に取り組めば達成を目指せるのか、SDGsにおける自社の強みがわからない、目指すための資金や労働力の欠如などです。
日本工営では、この課題を解決するために、地域を支える中小企業の持続可能性を高め、SDGsを起点にしたさまざまなビジネスの創発や地方のSDGs/ESG投融資ニーズに応えるためのツールとして、『KIBOH2030™』のベータ版を2021年4月にリリースし、2021年12月から本格版をご提供しています。SDGsにおける中小企業の取り組みや事業機会を可視化する診断システムを用いて、日本や世界の未来に貢献します。

  • 注1参考情報:平成28年経済センサス

SOLUTION

30分前後でSDGsにおける自社の取り組みや経営のヒントを可視化する

中小企業の中にも、SDGsの取り組みを発信している企業は、よく見かけるようになってきました。しかし、その多くは、現状の企業活動が17の目標にどう紐付くのかというものです。私たちが『KIBOH2030™』の開発で最も重視したことは、各企業が自信を持ってSDGsの側面からビジネスを加速させていく一助になること。具体的には、現在の企業活動の中で何がSDGsに貢献しているか、課題は何か、さらには今後何に取り組めばよりSDGs達成に貢献し、ESG経営に結びつくのか。その企業の「これまで」と「これから」を可視化することで、経営の羅針盤になることを目指しています。
また、わかりやすさと使いやすさについても、徹底検証しています。SDGsには、17の目標と169のターゲットがあり、課題とその評価手法も細分化されていますが、その全貌を把握することは非常に難易度が高く、多大な時間と人手のコストも要します。そこで、診断内容のクオリティはそのままに、わかりやすく、かつコストを省いて全体像をつかんでいただくために、デジタルプラットフォームを開発いたしました。『KIBOH2030™』では企業の環境、社会、ガバナンスへの取り組みを、「経営管理」「環境マネジメント」「労働人権」「気候行動」の4つに集約してカテゴリ化しています。設問も50個程に絞り込み、4択で回答できるようにしています。所要時間はおよそ30分で、すべての設問に答え終わると、取り組みの状況が点数(スコアリング)や達成率(グラフ)で、“見える化”される仕組みです。
当初は、利用される方にIDとパスワードを配布し、自身で操作してもらう想定をしていました。しかし、ベータ版の実証を行っていく中で、対話形式の方が経営者の方々も考えを整理しやすく、私たちも各企業の傾向を把握できるため、現在は対話形式で設問に回答する形式にしています。

POINT

日本工営のサステナビリティ・コンサルティングは、さらに加速する

図 SDGsアクションスコア(アウトプットの一例)

ベータ版の実証には、東邦銀行(福島県)や札幌市、札幌商工会議所にも参画いただきました。その知見や成果を持ち帰り、新たな設問を創設するなど、改良した本格版を開発。2021年12月現在、すべての検証作業が完了し正式版をリリースしました。
対面形式での実証を通じて、私たちは中小企業の経営者や自治体、地方金融機関などが、SDGsに対して何かアクションを起こさなければと使命感をお持ちであると再確認しました。その思いに企業規模は、関係ありません。従業員の規模が数名の企業にもヒアリングしていますが、「世の中に貢献できるなら、ぜひやってみたい」という力強い返答を得ています。総じて、「自らの企業活動を俯瞰的に知りたい」「自社の事業の価値がどう社会に役立つのかを知りたい」「SDGsの目標達成に近付ける長所があるなら伸ばしたい」やや大きめの企業では「ESG経営にシフトしたい」などのニーズが高まっています。
企業の存在意義を「社会の要請に応えること」と定義すると、今、サステナブルな未来の実現を、社会は要請し始めています。対象企業の事業や歩んできた道を棚卸しして、社会の要請の中に適合するもの、長所を用いて加速できるもの、改善が必要なものに整理していくことで、企業の持続可能性を高めていけます。
私たち日本工営は、技術と専門性を持ち、実施に至るまで、きちんとアドバイザイリーできるサステナビリティ・コンサルタントです。企業や社会、地域へのサステナビリティ・コンサルティング・サービスを通じて、明るい未来を共に作りあげていくことを宣言します。

サービスのご案内や、資料請求などお気軽にお問い合わせください

  1. ホーム
  2. プロジェクト紹介
  3. 中小企業のSDGsの取り組みや事業機会を可視化する診断システム『KIBOH2030™』
ページトップへ戻る